美浜の自然見て歩記〜海辺観察〜 その7〜9

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美浜町の三河湾側には河和口に代表される砂浜が発達し、
時期にはアサリを目当てに潮干狩りで賑わいます。
また、伊勢湾側には冨具崎に代表される磯が発達し、
干潮時には潮だまりの生き物たちが楽しませてくれます。
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その7  ウミシダとの初めての出会い<ウミシダ・ウミトサカ・ヤギ>
左:ウミシダ
→化石で有名なウミユリの仲間

右:ウミトサカ類
左下:ヤギ類
→ともにソフトコーラル
(やわらかいサンゴの仲間)
 
 (三重県鳥羽市相差漁港にて)
 先日の漂着物学会で、鳥羽を訪ねました。学会の開始まで時間があったので、志摩半島の東岸の相差まで足を伸ばしたところ、漁港の横の浜には漁屑が捨ててあり、その中から写真のような変なものを大量に発見!
 特にウミシダは写真やTV映像でしか見たことが無かったので、私としては大収穫でした。
 ちなみに、漁港のすぐ横は亜熱帯性の植物が生育している鯨崎というところで、遊歩道も整備してあって、ミニ青島(九州の宮崎)といった感じの場所がありました。 (2003.11.15)
その8  伊勢湾をこえて…?<フズリナ化石・水晶>
 微小貝に取り憑かれた私は、美浜の冨具崎の砂も選り分けては、微小貝を拾い出していますが、その砂の中からどう考えても「もともと、ここの石じゃないな。」という石も見つかります。
 左上の写真がフズリナ入りの石灰岩(丸い同心円の模様がフズリナの化石)で、左下の写真は言わずと知れた水晶です。
 どちらも知多半島の地層からは見つかりようの無いものですので、遠くから波が運んでくれたものであることはまちがいありません。
 では、どこからでしょう…?
 可能性が高いと思われるのは、伊勢湾対岸の三重からでしょう。というのも、四日市近辺にも水晶が出るところがあるようですし、員弁郡の石灰岩の地層からは、フズリナ化石も出るようです。
 じゃあ、「木曽三川の上流にあたる岐阜からということは無いのか?」と言われると、石の減り方のぐあいから水晶の方は可能性が低いでしょうが、フズリナ化石の方は何ともわかりません。(もっとも化石を同定できれば産地もわかるでしょうけども…。)
 まあ、そんな小難しいことはさておき、長かった伊勢湾の旅を終えたこの石たちの、晴れやかなお顔をじっくり拝みましょう。

(2003.11.15)
その9  師崎水道で島が浮いた!<蜃気楼>
 いつも篠島へ渡るときには、河和港朝7:45発の高速舟に乗って出かけています。
 この日も、河和港を出発して外をながめていると、なんと前方の島かげが海の上に浮かんでいるではありませんか!
 「これって、富山湾で有名な蜃気楼ってやつか?…記録せねば!」とシャッターを切っていると、3枚目で電池切れ…。
 この他にも、対岸の建物が浮かんでいる光景も見えたのですが、残念ながら写せませんでした。
 それにしても、条件さえそろえばこんな近くでも見られるんですね。

(2003.12.13)