美浜の自然見て歩記〜里山観察〜その17

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美浜町の内陸部は、田園とそれを取り囲んで、
雑木林を中心とした里山が広がっています。
国の天然記念物に指定された、鵜の池や鵜の山も有名です。

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その17 ネバネバのタマタマ<モウセンゴケ科>

 昨年、初人間ドックを受けて以来、自分の体にも気をつけなければならないと感じていた私でしたが、先日お上からの指示によりあいち健康プラザで“ウェルネス教室”なるものを受講してきました。簡易の体力測定の結果から目標心拍数を算出し、その心拍数を目標にウォーキングを続けるトレーニングをしました。

 日頃から自然観察と健康増進も兼ねて(?)、近くの山野を歩きまくっている私にとっては、大したことではありませんでしたが、普段の歩く速度の方が少し負荷をかけすぎだったのに気づき、とても参考になりました。(これから健康づくりをと考えておられる方にはおすすめです!)

 さて、前置きが長くなりましたが、陽気の良さに誘われて、近くの山道をウォーキング。健康を考えて少しのんびり、でもちょっと長めにと、いつもは右に曲がるところを左に曲がり、今まで行ったことのない方に向かってみると、田の法面一面にイシモチソウの群落を発見!白い花も着けていました。

 この植物はネバネバのタマタマを持つモウセンゴケの仲間の食虫植物ですが、茎を伸ばして立ち上がり、背丈は15cmぐらいあります。地面にへばりついているモウセンゴケとはずいぶん姿が違いますね。ちなみに下のコモウセンゴケも近所で見られます。

 かつては、あちこちにわき水が見られたそうですが、圃場整備が進んだ結果、このような湿性植物が生えるような、ちょっとした湿地も最近では少なくなっています。そのため、このイシモチソウも愛知県では絶滅の危険性が増している植物にあげられています。こんな植物が生き残れる世の中であって欲しいものですね。
(2007.5.26)

左:コモウセンゴケ
上:コモウセンゴケの花