美浜の自然見て歩記〜ご近所観察〜 その27〜29

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美浜の布土にある自宅周辺で見つけた自然を紹介します。
いろんなものが、まだまだ残っています。

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その27  雄花と雌花<アケビとミツバアケビの花>

 左:アケビの雌花

 右:アケビの雄花

 左下:ミツバアケビの
     雄花と雌花
(2005.4.17)  4月になると、あちらこちらでアケビの花を見かけるようになります。秋には種の多い実で楽しませてくれるアケビですが、その花が咲くのはこの時期。半年かけてじっくりと実を結んでいくわけです。
 アケビの仲間には、アケビとミツバアケビ、両者の雑種であるゴヨウアケビ(葉が5枚で鋸歯がある)の3種がよく知られていますが、近所ではアケビがよく目立つようです。写真のようにアケビの花は、雄花と雌花が離れた位置に見られますが、ミツバアケビの花は、雌花の付いた茎の先に雄花が付いています。
 今では美浜じゅうで見られるアケビも、かつては南知多の方にしか無かったと聞きます。ですから、今アケビが見られない知多半島の北部の地域にも、鳥たちに運ばれ、いずれ広がって行くのでしょう。
その28  竹からサンゴが生えた?!<観音竹の花>
 2年前、新築祝いにいただいた観音竹に花が咲きました。
 初めて見る妙な形の花に気づいたときには驚きましたが、調べてみると竹とは言ってもシュロなどに近いヤシの木の仲間と知って、この花の形に納得しました。
←ポイントすると花が拡大します。
 100年に一度咲いて、咲くと枯れる本当の竹とは違い、条件が整うと咲いて、その後も枯れないそうです。
 でもやっぱり珍しいもののようなので、私の運が好転する兆しかもと、都合良く受け取っています。
(2005.6.8)
その29  お椀の中にタネ持って<ハタケチャダイゴケ>

 日差しが強いこの頃は、庭の木々や芝生に水をまくのが日課です。
 先日、水まきのついでに伸びてきた雑草をとっていて、こんなものが生えているのに気づきました。どうやら庭木について持ち込まれたもののようです。

  これは「ハタケチャダイゴケ」という生き物。コケとは名ばかりで担子菌類すなわちキノコの仲間です。このキノコ、お椀のような形をしていてその中にはタネがある。キノコなのにタネがある!…どうして?と思うところですが、実はこれは小塊粒という胞子を詰めたカプセルなのです。(しかもこの粒には粘着ひもがついていて、小動物にくっついて運ばれるしくみを持っています。)

 子供の頃、このキノコのことをテレビで見た覚えがあり、雨粒がお椀の中にポトッと入ると、中の粒が外にはじき出されるのが妙に印象に残っていました。
 「世の中には変わった生き物がいるものだ。一度見てみたいなぁ。」と思っていた生き物の一つに、これでまたひとつ出会うことができました。

(2005.7.17)