美浜の自然見て歩記〜ご近所観察〜 その23

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美浜の布土にある自宅周辺で見つけた自然を紹介します。
いろんなものが、まだまだ残っています。

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その23  物思いにふける秋<ナンバンギセル>

 左:ナンバンギセル(側面)
   少し下につぼみも見える

 上:正面からの図
   

 9月の終わりから10月中、布土でもナンバンギセルが見られました。少しうつむきかげんに下を向いて咲く姿から、万葉の昔より“思い草”と呼ばれ、人々に親しまれてきた草です。それが南蛮人の持っていたキセルの形に似ているということで、現在では“ナンバンギセル”が正式名称となっています。

 見てのとおり、この植物には緑色の葉がありません。でも、このようにして育つことができるのは他の植物から栄養をもらっているからなのです。授業では何度も「ナンバンギセルはススキの根に寄生します。」と説明してきましたが、野生の状態でナンバンギセルを見たのは、私にとって今回が初めてでした。

 自然いっぱいの美浜で自然観察に開眼してから、今まで気づかなかったものがいろいろと見えるようになってきたと思っています。

(2004.10.10)